自動車損害サービスの人にとっては、火災新種は謎が多い部署ですよね。
この記事では、こんな疑問を解決します。
- 火災新種の仕事って何するの?
- 自動車と火災新種どっちが自分にあってるんだろう
- 火災新種に向いてる人も知りたい!
それでは、はじめに結論です。
自動車より火災新種が向いている人は、
- 示談交渉が何よりも負担になっている人
- 外部とのやり取りを減らしたい人
- 新しい知識を取り入れるのが苦にならない人
火災新種のしんどいところは、
- 扱う種目が多くて最初はパニックになる
- 専門的な知識やスキルが必要
- 案件数が多い
- 自然災害が起きると忙しくなる
実際に働いた私が具体的に解説するので、自動車から火災新種へ異動希望を出すのか判断できるようになりますよ。
火災新種の仕事内容
まずは、火災新種ではどのような業務をしているのか解説します。
すでに知っているよ!という人は、こちらをタップして先に進んでください。
火災保険、傷害保険、賠償保険の保険金支払い
火災新種部門では、自動車保険以外のほぼすべての保険を扱います。
火災保険や傷害保険、企業向けの賠償責任保険などの保険金支払いを担当します。
工事保険や機械保険、動産総合保険など日常生活ではあまり聞くことのない保険も取り扱います。
個人賠償の示談交渉
火災新種では火災保険や傷害保険などに付帯されている個人賠償責任特約の示談交渉も対応します。
※保険会社によって自動車部門がやっている場合もあります。
自転車×車の事故や日常生活での賠償事故(※)における示談交渉を担当します。
一番多かったのは自転車と車の事故でした。
災害応援
震災や台風などの大規模災害が起きると、火災新種の場合、被災地の損害サービスへ応援に行く可能性があります。
自動車部門の方も応援に行かれたことがある人がいるかもしれません。
被災地に行って調査したり、対策本部で支払い事務をしたりと業務内容は様々です。
業務の流れ
ここでは、火災新種での業務の流れを紹介します。
火災保険の場合
- 事故受付、契約内容確認、初動連絡
- 事故状況や損害状況などの確認、有無責判断
- 鑑定人に損害確認を依頼
- 損害が大きい場合は損害鑑定人へ立会を依頼
社内に鑑定人がいる場合や、社外の鑑定事務所と提携している場合などがあります
- 損害が大きい場合は損害鑑定人へ立会を依頼
- 損害認定、保険金支払い
- 鑑定人が確定した損害額を確認し、問題が無ければクロージングと保険金支払い
企業向け賠償責任保険の場合
- 事故受付、契約内容確認、初動連絡
- 企業によって補償内容がカスタマイズされている場合があるので、注意して契約内容を確認します
- 企業が進める示談交渉の進捗確認
- 企業向けの賠償責任保険の多くは示談交渉サービスがついてないため、保険会社では示談交渉はしません
- 進捗を確認しながら有無責判断に問題がないかについても確認
- (交渉が難航している場合は)示談や賠償についての相談を受ける
- 示談の進め方や賠償金額などの相談を受けることもあります
- 損害認定、保険金支払い
- 企業が示談した賠償金額が妥当かどうか確認し、保険金支払いになります
自動車よりも火災新種の方が自分に合っていると感じた理由
感情的な人が少ない
自動車部門よりも圧倒的に怒っている人が少ないのは、火災新種の方が自分に合っていると感じました。
火災保険は自然災害によるもので、過失割合がないのに加えて相手がいないのが大きいでしょう。
ですが、有無責でもめるケースはゼロではなく、保険金を支払いできる範囲については、契約者に納得してもらえるような説明をする必要があります。
困っている人の役に立ちたいけど、感情的な人の相手が苦手な人に向いている仕事でしょう。
交渉をあまりやらない
自動車部門よりも交渉が必要になる場面が少ないのも自分に向いていると感じました。
火災保険や傷害保険、企業の賠償保険では、トラブルが無ければ交渉の機会はほとんどありません。
ただ、交渉が全くないわけではなく、 自転車と自動車の事故の対応や、 保険金を支払う範囲で交渉が必要になるケースはあります。
交渉をするのであれば、少ない件数をじっくりやりたい人に向いているでしょう。
関係者とのやり取りが少ない
が自動車部門よりも連絡をとる人が少ないのも火災新種の良いポイントだと感じていました。
自動車部門では、契約者、相手方、代理店、修理工場、レンタカー会社、医療機関、弁護士など多くの人とやりとりをして、かつ過失案件では何度もやりとりするのがほとんどですよね。
一方で、火災保険(少額損害の場合)では、契約者と連絡するのは、初動と支払いの2回だけで済むケースもあります。
修理業者とも連絡を取らないこともあるのでスムーズに完了できます。
多くの関係者とのやりとりがしんどい人には火災新種が向いているかもしれませんね。
Web上の手続きだけで完結すれば電話でのやりとりが少なくなります
多くの保険商品を知るのが楽しい
火災新種では、火災保険をはじめ、傷害保険、個人賠償責任保険、企業向けの保険など多くの保険商品を扱います。
特に企業向けの保険では、会社ごとにカスタマイズされている契約もあり、事故状況からどの保険を使うのか、この契約で保険金を支払いできるのかを判断するところから始まります。
新しい知識が次から次へと入ってくるので、充実感がありました。
勉強が苦にはならない人や、商品知識を増やしたい人には向いている部門です。
火災新種の仕事の大変なところ
扱う種目が多い
火災新種では、取扱う商品が多いので最初のうちは特にしんどいと感じていました。
「本当にこの保険で合っているのか」「今回の事故状況は免責事項に該当しないのか」「どこまで保険金で支払いできるのか」やること全てに対して不安になっていました。
ベテランの方がいたので、毎回相談していました。
ある程度慣れるまでは、取り扱う保険の種類で苦戦するでしょう。
専門的な知識やスキルが必要
私が自動車と火災新種どちらでも働いた経験からすると、火災新種の方が専門知識が必要だと感じました。
特に企業向けの賠償責任保険は、馴染みがなく、どの賠償保険が該当するのか、想像しないところで免責事項が設定されているなど難度が高い印象です。
企業向けの賠償責任保険では、示談交渉は無いものの、企業の担当者から賠償について相談を受ける立場になります。
案件数が多い
火災新種の方が保険金支払いまでの過程が短い分、未払い件数は多かったです。
対応履歴を見ないとどのような案件かわからないくらいでした。
契約者と関わる回数が少ない分、記憶に残りにくかったのもあるかもしれません。
自然災害が起きると忙しくなる
大規模な自然災害が起きると、被災地へ応援に行く可能性があります。
自動車部門の方も応援に行かれたことがあるかもしれません。
被災地以外の損害サービスでは、少ない人員で対応しなければならないのでその分忙しくなります。
今後、自然災害は増加すると言われているので、応援に行く機会も増えるでしょう。
火災新種に向いている人
私の経験から火災新種に向いている人を紹介します。
異動希望を出すかを判断するときの参考にしてくださいね。
示談交渉が何よりも負担になっている人
示談交渉が一番負担だと感じている人には、火災新種は向いているでしょう。
先述の通り、火災新種では交渉が必要な案件が少ないからです。
火災・傷害保険ではトラブルが無ければ交渉する必要はなく、企業向けの賠償保険には示談交渉サービスが付帯されていません。
損害サービスのような困っている人の役に立つ仕事は続けたいと考えている人には、火災新種の方が合っている可能性があります。
外とのやり取りを減らしたい人
外部とのやりとりを減らしたい人も火災新種に向いているかもしれません。
先述の通り、自動車部門よりも関係者が少ないからです。
やりとりする人が多いと、当事者の利害関係や意向を考えて案件が進まなかったり、混乱したりします。
1つの案件に対して、色んな人から電話が来てしんどいと感じている人には火災新種の方が良いかもしれません。
新しい知識を取り入れるのが苦にならない人
新しい知識を身につけるのが苦にならない人は火災新種に向いているかもしれません。
取り扱う商品も多くて常に勉強が必要だからです。
特に最初は、受付する度に新しい保険種目が出てきたり、有無責判断も思うように進められませんでした。
好奇心や探求心がある人は知識を積み重ねていけるので、火災新種でも活躍できるでしょう。
異動できるまで待っていられない場合は
火災新種へ異動できるまで待っていられないという人は、思い切って転職するのも良いでしょう。
いつ異動できるのかもわかりませんし、私が過ごした黒歴史にならないようにするためです。
転職のやり方を確認したり、求人検索してみたり、できることからはじめてみるのも良いですね。
気になる人は、転職するための5ステップをチェックしてみてくださいね。
まとめ
この記事では私の体験をもとに、火災新種の仕事内容や大変なところ、火災新種に向いている人について紹介しました。
自動車損害サービスがきつい、少しでも早く辞めたい人は、異動ではなく転職するのも一つの方法です。
このサイト内には、損害サービスから転職するときに役立つ情報を発信しています。
ぜひ参考にしてください!