転職エージェントはあなたの「理想の働き方」に導いてくれるのでしょうか。はじめての転職活動をしていた私は「転職エージェントに任せれば全てOK」と考えていました。
この記事では、損保社員が転職エージェントを使った方が良い理由やメリット・デメリットを紹介します。
これまでに3回転職した私が、転職エージェントを使って後悔したこともふまえて解説します。
転職エージェントとの付き合い方がわかるので、後悔しない転職に近づけます。
転職エージェントとは
転職エージェントは、転職したい人と企業をつなぐサービスです。
エージェントを利用すると、効率的に転職活動を進められるようになります。
転職サイトとの違い
転職エージェントと転職サイトの違いは、個別のサポートが受けられるかどうかです。
転職サイトは求職者が自分で求人を探して応募しますが、エージェントは担当者が書類作成、求人紹介、面接対策など、トータルでサポートしてくれます。
日々忙しい損害サービス社員にとって転職エージェントは必須です。
転職エージェント | 転職サイト | |
---|---|---|
面談 | 電話や対面で実施 | |
求人紹介 | 希望に合う求人を紹介してもらえる | |
求人応募の気軽さ | ||
活動の自由度 | ||
書類添削 | コラムあり | |
面接対策 | セミナーや個別で実施 | コラムあり |
企業とのやりとり代行 |
転職エージェントが無料で利用できる仕組み
ほとんどの転職エージェントは無料で利用できます。
転職希望者が企業へ入社すると成功報酬として金銭が支払われるからです。
この仕組みを知っておくだけで、転職エージェントとの付き合い方が変わります。
お金が絡んでるなら、あまり信用ならない…。
そんなことはありませんよ。転職エージェントは便利なサービスなんです。
損保社員が転職エージェントを使った方が良い理由
転職のプロに相談
転職エージェントは、転職活動のプロなので、業界の動向や採用企業のニーズを熟知しています。
プロに相談しながら進めるのと、初めて転職する人が手探りで進めるのでは、どちらが効率的なのかは言うまでもありません。
精神・体力的にも消耗する転職活動は、少しでも効率的に進めたいものです。
書類の添削
エージェントは、履歴書や職務経歴書の添削も行います。
プロに添削してもらうことで、損害サービスでの経験やスキルを面接官に伝わりやすい表現でアピールできるようになります。
マイナビ転職によると、書類選考を通過して一次面接に進めるのは約30%、そのうち二次面接に進めるのも30%、最終面接に進んでも内定をもらえる確率は50%となっています。
出典:マイナビ転職「【転職活動、何社応募した?】平均応募社数や、選考通過・内定の確率はどれくらい?」
経験者が優遇される転職市場において、選考に通過しやすい書類を作成するにはプロの力が必須です。
非公開求人を紹介
多くの転職エージェントは、Webサイト上に掲載されていない「非公開求人」を取り扱っています。
転職サイトなどで求人検索をすると膨大な求人数が出てきて混乱することもあります。
しかし、非公開求人の中から担当のエージェントが厳選した求人であれば、自分にマッチした仕事が見つけやすくなります。
面接の日程調整を代行
エージェントは、私たちに代わって企業と面接の日程調整をします。
多忙な損害サービス社員が直接企業とやりとりすると、メール文を考えたり、スケジュールを調整したりと、負荷が増えます。
仕事で疲れてるなか、転職サイトのマイページ上に届いたメッセージをチェックするのは意外と負担なんですよね。
エージェントを利用すれば、日程確定まで代行するので、企業とのやりとりやスケジュールの調整に悩まされなくなります。
面接で伝えられなかった自己PRを代わりにしてくれる
面接で自己PRをうまく伝えられなかったときは、企業に入社への想いを伝えたり、アピールしたりと後押ししてくれます。
直接応募する場合、本番は1度だけですが、エージェントを利用すれば面接後にもアピールのチャンスがつくれるようになります。
入社手続きの案内
内定後の入社手続きも、エージェントがサポートしてくれます。
退職手続きや新しい会社への入社準備など、転職の最終ステップを円滑に進めるためのサポートが受けられます。
エージェントを利用しない場合、小難しい法律や規則を自分で調べて手続きしなければなりません。
特に、初めて退職や転職する人は利用して損しないサービスです。
転職エージェントを使わなくてもいい人
転職する人全員がエージェントを使う必要はありません。
ここでは、具体的にどのような人がエージェントを使わなくて良いのか解説します。
自力で転職活動を進められる人
自力で転職活動を進められる人は、エージェントを利用しなくても良いでしょう。
転職サイトや企業のWebサイト上で求人を探して、メールや書類で応募、面接の日程調整、入社手続きまでを自分で進められるのであれば、第三者からのサポートはいらなくなります。
一方で、自分ひとりで進めるのが不安だという人はエージェントの利用を検討した方が良いでしょう。
エージェントが間に入っていない企業へ応募したい人
採用活動にあまりコストをかけられない企業の場合、成功報酬のかかるエージェントを使用せずに求人を出しているケースも。
たとえば「Wantedly(ウォンテッドリー)」というサービスは、低コストで求人広告を出せることから多くのベンチャー・スタートアップ企業などが人材募集をしています。
そのような企業へ応募したい人は、必ずしも転職エージェントを利用しなくても良いでしょう。
すぐに転職する気がない人
すぐに転職しない人は、エージェントの利用は少し待った方が良いかもしれません。
転職活動をサポートするサービスなので、まだ転職の予定がない人は、保留になる可能性があります。
一方で、約3~6か月以内に転職する人や転職するべきか迷っていて相談したい人は、エージェントに登録して活動を始めてみましょう。
転職エージェントを利用する際の注意点
エージェントに自分の人生を託さない
転職のサポートをしてくれるエージェントですが、進路選択の全てを託すべきではありません。
先述の通り、転職エージェントはビジネスの一つであり、求職者が入社することで企業から成功報酬をもらって成り立っているからです。
成功報酬をもらうためにあなたに内定を承諾してもらう必要があります。
サポートは受けますが、自分の意志を持って進路の選択をするようにしましょう。
担当のエージェントは一人ではない
担当になった転職エージェントとスピード感や進め方、価値観など相性が合わないことがあります。
希望条件を伝えたら、「あなたでは無理ですね」と遠回しに言われたり、転職活動を急かされたり、もしかしたら嫌な思いをするかもしれません。
そんなときでも担当は変更できることを認識しておいてください。
1つのエージェントに絞らない
転職エージェントは一つに絞らないようにします。
担当の善し悪しもありますが、持っている求人が違ったり、それぞれの会社の強みが異なったりするからです。
複数利用のメリット
複数のエージェントを利用するメリットは、
- 色んなプロの意見を聞ける
- 幅広い求人を見られる
- 相性が合う担当が見つかりやすい
複数利用のデメリット
- 選択肢が広がることで迷いやすい
- 同じ求人に応募するリスクがある
- スケジュールが埋まる
おすすめは、総合型、金融業界に強いエージェント、20代の転職に強いエージェントなど使い分けることです。
転職エージェントを利用する流れ
登録、面談
Webサイトで転職エージェントに登録すると、面談予約の案内メールが届くので、希望日を送信すると日程が確定します。
面談は、電話やオンラインで行われ、損害サービスでの経歴や転職で叶えたい希望(転職軸)を伝えます。
私の場合、電話時間のは30分~1時間程度で、損害サービスでどんな相手とどのようなコミュニケーションを取っているのか、おおよその処理件数、仕事で気を付けていることなどを聞かれました。
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書類作成
面談前もしくは後に履歴書や職務経歴書などの書類を作成します。
書類選考を通過して面接に進むには、面接官に「この人に会ってみたい」と思われる履歴書や職務経歴書を作成することが大切です。
初めての人が自力で1から作成するのは難しいため、エージェントが開催する書類の書き方セミナーに参加したり、担当に添削してもらって完成させます。
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書類選考
面談終了後、2~3日で希望条件に合った求人が送られてきます。
その中から気になる求人へエントリーすると、エージェント経由で書類選考が行われます。
自分で企業へ直接応募する方法だと、書類だけでなく送付状も作成し、メール文を考えたりしなければなりません。
エージェントを利用すると、余計な負担をカットすることができます。
面接の日程調整
面接の日程調整においてもエージェントが便利です。
候補日を挙げるだけで、あとはエージェントが企業と調整してくれます。
企業へ直接応募の場合、日程調整のためのやりとりをしなければなりませんので、エージェントを利用した方が断然スムーズです。
面接
本番前には、その企業で聞かれやすい質問など具体的な対策方法を教えてくれます。
希望があれば模擬面接も実施されます。
電話で模擬面接をやりましたが、答えにくい質問など事前に準備できたので、本番うまく答えられました。
同じ企業へ転職した人が、面接で聞かれたこと・当日の雰囲気などのデータを持っているエージェントは強い味方です。
内定、入社
内定の連絡や労働条件通知書の送付、入社書類の手配などもエージェント経由で行われます。
内定後は退職交渉や引継ぎなどで忙しくなるタイミングなので、エージェントに任せられると負担が軽減されます。
初めての転職におすすめのエージェント
初めて転職する人におすすめのエージェントを7つ紹介します。
1~3個目の総合型エージェント(リクルートエージェント
【総合型】リクルートエージェント
リクルートエージェントは、豊富な求人と転職実績No.1(※)を獲得している大手転職エージェントです。
※厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および 4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2023年度実績を自社集計)
Webサイト上に公開している求人は474,289件、利用者だけに紹介できる非公開求人は236,606 件。※2024年10時点 ※表示件数は採用予定数。非公開求人件数は登録者専用サイトで検索可能な採用予定数を表示
リクルートエージェントの特徴
- 20代、30代の転職に対応している
- 全国の求人を紹介できる
- 転職サポートのためのイベントが充実
リクルートエージェント公式サイト
【総合型】doda
dodaは、業界最大級の求人数を持つ大手転職エージェントです。
dodaでは、転職サポートをメインに行うキャリアアドバイザーのほかに「採用プロジェクト担当」がいます。
採用プロジェクト担当は、採用担当者と直接やりとりするので、企業の採用事情を把握した上で求人紹介をしてくれます。
dodaの特徴
- キャリアアドバイザーとLINEでやり取りできるのでスムーズ
- 適職診断や書類作成ツール、転職ノウハウのコラムなどが充実
- 転職に関するリアルな声がデータと共に見れる「ホンネの転職白書」が役立つ
doda公式サイトはこちら
【総合型】マイナビエージェント
マイナビエージェントは、 Webサイト上で公開中の求人は81,246件、非公開求人は13,825件です。※2024年10月時点
金融業界に特化した「マイナビ金融Agent」もあります。
マイナビエージェントの特徴
- 20代~30代の比較的若い世代の転職支援に強い
- 企業への情報収集を行う「リクルーティングアドバイザー」で求職者と企業のマッチング度UP
- はじめての転職の不安を解消してくれる徹底的なサポート
マイナビエージェント公式サイトはこちら
【20代向け】UZUZ
UZUZ
UZUZの特徴
- 転職の不安を取り払ってくれる手厚いサポート(競合他社の5~10倍の平均20時間)
- UZUZ経由で転職・就職活動をした人の86%以上が内定を1社以上の獲得
- 紹介する求人は、離職率、労働時間、社会保険の有無などで厳しい基準を設けてブラック企業を徹底的に排除
UZUZ公式サイトは
【20代事務職向け】ミラキャリ
ミラキャリ
事務職以外も取り扱っている総合型エージェントと併用するのがおすすめ。
ミラキャリの特徴
- 未経験から事務職をめざせる
- 損害サービスから一般事務などの事務職をめざす人におすすめ
- デスクワーク中心の仕事がメイン(求人数:53,000件 ※2024年4月時点)
※首都圏や大都市圏がメインとなるため、地方転職の場合は求人数が少ない可能性があります。
ミラキャリ公式サイトはこちら
【20代向け】ツナグバ
ツナグバ
ツナグバの特徴
- 企業ごとの面接対策を実施
- 過去同じ会社に転職した方のリアルな声をもとに入社後の働き方や満足度をお伝え
- 平均5〜10回(約30時間)の手厚いサポート
- キャリアカウンセラー全員が元第二新卒・既卒
同じ経験をしているキャリアカウンセラーだからこそ、転職したい人に寄り添ったサポートやアドバイスが受けられます。
ツナグバ公式サイトはこちら
【損保の求人多数】東京海上日動キャリアサービス
東京海上日動キャリアサービスは、東京海上グループ企業で転職サポートと人材派遣のどちらも行っています。
生損保の求人が多く、業界に精通したコンサルタントがいるので、保険業界に残る選択肢がある損害サービス社員は登録しておいて損はしません。
紹介予定派遣(※)の募集もあるので、生保業界や金融業界にキャリアチェンジを考えている人も、自分に合っているかどうか確かめてから正規雇用に移れるのでおすすめです。 ※派遣期間終了後に、双方の同意をもって正社員や契約社員として勤務する派遣
まとめ
転職したい人と企業をつなぐサービスである転職エージェント。
お金もかからず、非常に便利なサービスですが、エージェントを利用するときは自分の人生の選択をすべて任せきりにしないことが大切です。
注意点をおさえておけば、とりわけ初めて転職する人は利用するメリットの方が大きいサービスです。
今回紹介した総合型エージェントのうちリクルートエージェント
あなたの転職状況に合ったエージェントを併用して、うまく使い分けしましょう。